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渋谷だった。

by 優恵

 新しい渋谷、ちょっとテレビで見たりしていたので、機会があったら行ってみたいかな、機会があったらね、なんて思っていたら、大人の渋谷巡りの嬉しいお仕事でした。

 もちろん待ち合わせはハチ公前。世田谷線の懐かしい車両は、中学3年生の頃、しょっちゅう泊まっていた上町の友の家から一緒に学校へ行く朝を思い出させる。

 ハチ公の話は悲しいばっかりで苦手だ。当時、渋谷に住んでいたと言う80代の女性に会ったことがある。ハチは、渋谷の駅前の焼き鳥屋の屋台でお客から焼き鳥を貰うのが好きだったと話してくれた。本当にいたのだと知ると、尚更悲しくて、苦手な物語だと思う。

 早朝の渋谷スクランブルスクエア。新しい渋谷の目印。

 ルーフトップ。高い所は久し振りで、気持ちが良かった。彼方の富士山は白く美しい。そして、朝陽が当たる東京の西側はセピア色で、東京ってこんな色だったのか、と目の前の景色が写真のように見えた。

 朝の時間帯には年配のご夫婦がお散歩がてらにいらっしゃると広報の方がお話して下さった。

 真っ白。この後、雲が広がって富士山は隠れてしまったので、ついていた。

 視線を北へ回転すると、明治神宮の森と代々木公園が見える。かなり広い。

 更に少し回転すると、新国立競技場が見える。でかい。

 東側にはふたつのタワー。

 東側に向いてソファがあるのは「こちらの景色をゆっくりご覧下さい」ということだろうな。

 わたしはこちらの景色をゆっくり見ていたい。朝陽が昇って、空と海の境目がオレンジ色で、煙突と飛行機と船が見える。まだ7:30を少し過ぎた時刻だというのに煙突から煙が出ている。24時間稼働しているのだろうか。そして船の数が多い。何をする船だろう。飽きない眺め。

 まだまだ、まだまだ、工事中。

 六本木通りのトンネルの上が学校のテニスコートだったなんて知らなかった。よく知っていた筈の街なのに、高い所から初めての景色を見る。

 緑と黄色のヘリポート。

 エレベーターの中なのに、まるでアミューズメントパークのアトラクション。

 8:30、少し暖まろうとコーヒーショップへ。

 渋谷の真ん中に建つ水色の縁取りのマンション。

 空が映る。惑わされる。

 「PARCO」のC。よく通っていた30年前に一瞬で連れ戻され、自分でも意外な程懐かしかった。

 「渋谷パルコ」健在。

 「Bunkamura」の外壁。

 撮影の合間にちょっとクロワッサンを買う。

 素敵な眼鏡屋さんや、丁寧に淹れた日本茶を出すカフェ、ワインとパンの人気レストラン、映画館、たくさん廻って渋谷の街を堪能。最後は30年以上馴染みの「麗郷」でお昼を頂いてツアー終了。娘の頃に友と待ち合わせた喫茶店はもう無いし、大好きだった雑貨屋も、ひとりで通った映画館も無くなってしまったけれど、この街は「渋谷」だった。

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